はじめに言っておきますと、私は心理学に詳しいわけではありませんし、今から紹介するのも、Google等で調べればすぐにわかるものです。
心理学には、一つ一つに効果があると思いますが、いくつかまとめることによって、一つの効果以上が期待できるのではないでしょうか。それによって、人間関係やお仕事のスムーズな進行や問題解決への役に立つのではないかと思います。
私もネットやSNSで目にして、気になったものですから、調べてまとめてみようと思いました。
1、ハロー効果
ハロー効果とは、ある対象を評価するときに、目立ちやすい特徴に引きずられて他の特徴についての評価が歪められる現象のこと。
ハロー(halo)とは、後光や後輪を意味する言葉です。
私なりに例えてみますと、オリンピックで金メダルを取るような選手に、コーチを受けてみたいと思ったりしますが、すごい選手というイメージだけで、コーチとして、優れているとは限らない、みたいなことだと思います。ちょっとちがうかな、でもそんな感じだと思います。
すごい人と一緒にいると、一緒にいる人もすごいように思ってしまいがちですが、全く関係のない事です。
これを商売に置き換えると、何か普通の商品も、高級な物をならべてある中におけば、いい物と勘違いしてしまいそうですね。いい物の中にあるとたいして良く見えない物もいい物なのかもしれないと思ってしまうかもしれませんね。
2、松竹梅の法則
松竹梅の法則とは、条件の異なる3つの選択肢から一つを選ぶときに、中間の物を選んでしまう心理のこと。ある商品を3つの価格帯に分けると、真ん中の価格の物を選んでしまうというもの。ちなみに比率は上から2:5:3の割合で選ばれるらしいです。
私の感覚ですと、その時の状況は関係ないとして、3つの価格だと、上はちょっと無駄なものが付いていて高くしてあり、下は安くするためにしょぼく、真ん中が無駄なくしょぼくなくという気がして無難かなと思います。
この法則とは関係なくなっちゃいますが、事情とか、物にもよると思いますが、例えば車なんかだと、いい車の一番下のグレードより、その下の一番いいグレードの方が快適かもしれませんよね。でもその下のグレードの車の方が高かったら、また悩んでしまいそう。食べ物だったら、その時のお腹の具合とか、懐事情で変わるかもしれません。
金額のことに限って言ったら、お金持ちでも常に松を選ぶという事でもないのでしょうかね。
3、アンカリング効果
アンカリング効果とは、先に与えられた数字や情報を基に検討を始めることにより、その後の意思決定に影響を及ぼす傾向のこと。
例えば、100万円の車を買いに行ったとします。でも先に300万円の車を見てしまい200万円の車を買ってしまうというようなこと。最初の基準に近づいていってしまうようです。安い方から見てしまうと、高いものが買えなくなってしまうのでしょうかね。上手い例えではないかもしれませんが、売る側からしたら、高い物から紹介した方がよさそうですね。
目標なんかは、高めに設定した方がよさそうですね。この理論からすれば、届かないまでも、高い目標に近づけるのではないでしょうか。
4、バンドワゴン効果
バンドワゴン効果とは、みんなが持っているから自分も欲しいとか、みんながやっているからやらなくてはと流行に乗り遅れたくないというような心理が作用して、他の人の所有や利用が増えるほど、需要が増えていく効果です。
行列に並ぶのとか、そうですよね。本来、無駄な時間なんだけど、並んじゃうんですよね。何かするにも、誰もやっていない事より、みんながやっていることの方が安心してやれます。「赤信号みんなで渡れば怖くない」なんてのありましたね。ダメですけど。
5、ウィンザー効果
ウィンザー効果とは、直接訴えかけるよりも、第三者や口コミを介して間接的に知る情報の方が信頼性が増すという効果です。
この効果からすると、本人が言うよりも、噂話の方が信じられてしまいそうな。言い訳をするとより嘘くさい感じになっちゃたりしてね。
ある例えでいうと、部長が部下に「私は君のことをいつも心配しているよ」と直接聞くよりも、同僚から「部長が君のことをいつも心配しているよ」と第三者から言われるのでは、だいぶ印象が違います。なんとなくですが、他から聞いた方が、そうなんだと思いやすいのではないでしょうか。
何かの商品も直接の広告よりも、SNSのインフルエンサーなんかが、ひと言褒めてしまえば、みんな欲しくなってしまうでしょう。
6、ザイオンス効果
ザイオンス効果とは、同じ人や物に繰り返し接触することによって、その回数が多くなっていくほど、興味を持つようになったり、好感度や評価が上昇していくという効果です。
知らない人でも、何度か同じ場を共にしたりすると、意識してきますよね。
恋愛なんかもそうでしょう。同じ係なんかで一緒になる回数もおおくて、一緒にいる時間も長くて、一緒に苦労を共にすると、ちょっと好きになっちゃったかなと思う事もあるでしょうね。
この効果は10回までだそうです。それまでに効果が無い場合は、諦めましょう。あと逆効果もあるようで、最初に嫌いな場合は、回数を重ねると嫌いが上塗りされていくそうな。
7、プロスペクト理論
プロスペクト理論とは、人間は与えられた情報から、期待値に比例してものごとを判断するのではなく、状況や条件によって、その期待値を歪めて判断してしまうというものです。
不確実な状況下で意思決定を行う際に、事実と異なる認識の歪みが作用するという意思決定モデルを表した理論です。
よく例えられているのが、宝くじです。一等が当たる確率は、言っちゃあなんですが、ほぼゼロなのに、当たるかもしれないと買ってしまう。しかも、ほぼ当たらないとわかっているのに、お金に困ったときに買ってしまうという感じらしいですよ。
おもしろい問題が載っていたので、お伝えします。
A 100%4000円がもらえる。B 80%で5000円がもらえるが、20%で0円になってしまう。こういった時は大抵の人はAを選ぶらしいです。
今度は、
A 100%4000円支払う。B 80%で5000円支払うが、20%で支払わなくていい。こうなるとBの方がましだと考える人が増えるらしいですよ。
確率論でいうとどちらも一緒らしいのに、実際の確率とか関係なしに、なにかに期待してしまうという心理があるということですかね。
最後に
言われてみれば、そうだねと思うことばかりのようでいて、しっかりと意識されていないことのような。テレビのCMやいろいろな広告とか、優秀な営業マン、うまくいってるリーダーなんかは、知ってか知らずか、こういったことを取り入れられているのかもしれませんね。なかなか、これらを使いこなすのは難しいと思いますが、知っておくことで、どこかで何かの役に立つことでしょう。