インフレ時代に「貯金だけ」で大丈夫?
― お金から自由になるために考えたいこと ―
最近、物価の上昇を肌で感じることが増えました。
スーパーや外食、電気代、ガソリン代。
「また上がったの?」と驚くことも少なくありません。
円安やエネルギー価格の高騰、そして人件費の上昇。
さまざまな要因が重なり、私たちはいま明らかに“インフレの時代”にいます。
そんな中でふと、こんな疑問が浮かびます。
「これまで通り、貯金だけで本当に大丈夫なのだろうか?」

『自由に、諦めずに生きる』が問いかけること
今回ご紹介するのは、
自由に、諦めずに生きる 外資系金融ママが我が子へ伝えたい人生とお金の本質
(著:川村真木子)です。
この本は、単なる投資テクニックの本ではありません。
テーマはもっと本質的です。
人生で本当に大切なのは「お金」ではなく、「選べる自由」である。
このメッセージが全編を通して流れています。
なぜ「貯金だけ」では心もとないのか
かつての日本では、貯金はとても合理的な選択でした。
高度経済成長期からバブル期にかけては、銀行に預けるだけでお金は増えていったからです。
しかし今は違います。
金利は低く、物価は上がる。
つまり、お金の“額面”は変わらなくても、価値は目減りしていく可能性があります。
たとえば、昔は手が届いたブランド品が、今では何倍もの価格になっている。
外食や日用品も、気づけば値上がりしている。
これは単なる「値上げ」ではなく、
お金の価値が変化しているサインでもあります。
著者はここで、私たちの思考を一度リセットすることを勧めます。
お金は「貯めるもの」ではなく、
「稼ぎ、増やし、使う」ものだ。
この3つがそろってはじめて、お金との健全な関係が築けるというのです。
資本主義のルールを知るということ
本書では、資本主義の仕組みもわかりやすく解説されています。
私たちは日々働き、給与を得ています。
けれど、それは「労働力を提供する側」として市場に参加している状態です。
一方で、株主や事業主、不動産オーナーなどは「資本を提供する側」。
同じ社会にいながら、立場は少し異なります。
著者が伝えたいのは、
「会社員はダメ」ということではありません。
労働者として働きながらも、同時に“資本を持つ側”に回ることはできる。
その第一歩が、投資という選択肢です。
もちろんリスクはあります。
しかし、長期的な視点で分散投資を行えば、資本主義の成長の恩恵を受ける可能性は高まります。
大切なのは、怖がることではなく、
「知らないままでいること」をやめること。
お金の先にあるもの
本書で印象的だったのは、
最終的なゴールは「お金持ちになること」ではない、という点です。
お金は目的ではなく、手段。
・働き方を選べる
・住む場所を選べる
・大切な人との時間を優先できる
そうした「選択の自由」を手に入れるためのツールに過ぎません。
一定の経済的余裕が生まれると、
人は次第に「もっと稼ぎたい」から「どう生きたいか」へと関心が移っていくといいます。
これはとても希望のある話だと思いました。
これからの時代にできること
インフレが進む中で、
何もしないことがリスクになる可能性もあります。
けれど、焦る必要はありません。
・まずは家計を見直す
・少額から投資を学んでみる
・お金の本を一冊読んでみる
その小さな一歩で十分です。
本書は、お金のテクニック以上に、
「自分の人生をどうデザインするか」を考えさせてくれる一冊でした。
読後には、不思議と不安よりも、
「自分にもできることがある」という前向きな気持ちが残ります。
もし今、
-
将来がなんとなく不安
-
お金のことをきちんと考えたい
-
子どもにちゃんと伝えられる知識を持ちたい
そう感じているなら、きっとヒントが見つかるはずです。
お金に振り回されるのではなく、
お金を使って“選べる人生”をつくる。
その視点を、そっと教えてくれる一冊でした。
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