梅雨の時期になると気になりだすカビ!実は条件がそろってしまえば一年中発生するようですよ、嫌ですね。
気になったのでカビについて、調べてみようと思いました。どこに?どうやって?どうすればいいの?など考えていきます。テレビなどでみた情報の知識はありましたが、調べてみると、いろいろと知っておいた方がいいことがありそうですよ。
■カビの発生条件
1、湿度
70%以上の湿度(60%以上から活発に活動、80%以上で一気に繁殖)
2、温度
一般に5°C~45°Cで冷蔵庫でも繁殖するそう。20°C前後が最適温度らしいので すが25°C~28°Cがもっとも生育に適しているという情報もあり。
3、栄養源
人からの分泌物、(髪の毛、垢、フケ、皮脂、)とか、タンパク質、炭水化物、アミノ酸、脂肪、糖分、埃、ダニの死骸、石鹸カス、などなど、もう汚れはほぼ全てカビの栄養源です。
これらがカビの発生する三大条件ですね。あと「水分」という話もありますが、クローゼットなど、とりあえず普通は水分のないと思われる場所にもカビは発生するので「水分」は絶対条件ではないのかと思います。種類によっては条件に入るのかも。
要するに、これらの条件がそろわなければカビは発生しないはずですね。とは言え、それは無理っぽいですよね。
■カビの種類
これは調べてビックリ!なんと約3万種類いるんですって。今ある微生物の30~40%はカビともいわれ将来的には20万種類に増えるとも言われているそうです。食品や医療品に使われているカビもあるみたいです。そんな中で一般家庭に関係しそうなカビの種類を紹介しておきます。
1、黒カビ(クラドスポリウム)
カビの中でも一番見かけるやつですね。排水溝、浴室、タイル目地、トイレ、キッチン、エアコン内部、洗濯機、空気や土の中まで、いたる所にいるそうです。毒性はないようですが空気中にもいるようなので、吸い込んでしまっていることもありそうですね。アルコールや熱に弱いため、カビの中では比較的除菌がし易い部類という話もありますが、根を張るので根までしっかりと除菌しなくてはなりません。乾燥すると簡単に胞子が飛び散り別の場所で発生とか、嫌ですね。
2、赤カビ(フザリウム)
植物病原菌の一種。植物を枯らしたり腐らせたりする。収穫した野菜にはえることも、古くなったパンやご飯にも発生することが多い。
人体や家畜にとって有毒で、中毒症状や免疫不全を引き起こす、毒性の強いカビ毒と言えます。絶対に食べないでくださいね。
お風呂などに発生するぬるぬるとした赤い物質は、赤カビとは違い毒性はないようです。
3、青カビ(ペニシリウム)
黒カビとならんで、よくみるカビの一つです。空気中に漂っていて、パンやお菓子にはえてしまいます。青カビそのものには毒性はないようですが、青カビがはえているという具合だと、他の有毒なカビも生えている可能性もあるので気を付けたいですね。抗生物質の原料だったり、チーズの製造に使われたりと、人間にとって有益な事もあります。
4、緑カビ(トリコデルマ)
畳の裏や木材などに発生、木材の劣化や腐敗を引き起こします。カビ毒も発生させ、大量に吸い込むと腹痛や下痢などの中毒症状が起こる可能性があります。マンションではあまり見かけない、木造住宅で湿気の多い梅雨時に毎年発生とかするかも。
5、黄カビ(カワキコウジカビ)
カビといえば湿気の多いところに発生すると思いきや、黄色っぽいカビは、湿気を好む他のカビとは違い、乾燥を好みます。ガラス、フィルム、刀剣などに発生します。カメラのレンズを曇らせるのもこれらしいです。空気中の湿気を養分にして乾燥した場所に発生、性質上保存食などにも発生するため注意が必要です。
6、白カビ
食品や建材など至る所に発生するふわふわとしたカビ。カマンベールチーズとか他のチーズの製造に使われる毒性のないカビという一面もありますが、中には全く異なる性質を持ち、強い毒性のある白カビも存在するそうで注意が必要です。押し入れ、下駄箱、畳等に発生。
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■役に立つカビ
・コウジカビ(アスペルギルス)
清酒、焼酎、味噌、醤油、鰹節などの製造に使われる。
・アオカビ(ペニシリウム)
チーズ(ブルーチーズ、カマンベールチーズ)の製造や、抗生物質である「ペニシリン」の生産に役立ってます。
・酵母
パン、ビール、ワイン、清酒などの製造に使われている。
■害になるカビ
・黒カビ(クラドスポリウム)
先ほど毒性はないようだと書きましたが、マイコトキシンと呼ばれる有害な物質が含まれているようです。吸入してしまうと健康被害を引き起こす可能性があります。呼吸器症状、アレルギー反応、皮膚刺激、神経系の問題の問題を引き起こす可能性があるということです。
・アスペルギルス
一般的に自然界に存在。多くの種類があり、一部に種類は有害なマイコトキシンを生成、人々の健康に影響を与えることがあります。アレルギー性鼻炎や気管支炎、肺炎などの呼吸器症状を引き起こす可能性があります。免疫や肺に持病を持つ人々にとっては重篤な問題になることも。
・青カビ(ペニシリウム)
一部の種類はアレルギー反応を引き起こすことがあります。
・白カビ
白カビの中には良いカビもありますが、全く違う性質を持ち強い毒性のある白カビもいるようで注意が必要です。
・緑カビ(トリコデルマ)
カビ毒を発生させ、大量に吸い込むと腹痛や下痢などの中毒症状が起こる可能性があります。
■予防対策
適切な通気、湿気対策、湿度管理、乾燥、掃除と衛生管理、カビ予防のためのグッズを使う、などが予防対策です。
発生条件の湿度、温度、栄養源、この条件を一つでも外すことが出来ていればカビは発生しないようですね。しかし梅雨時は条件がそろってしまいやすいですよね。
■カビ掃除に
・中性洗剤
除菌力は弱め、いろんな素材に使用可、基本どこでも使える
・塩素系漂白剤
除菌力は強い、カビを根から分解、使える素材を選ぶ、水回りお風呂場などにおススメ、繊維、金属、木製はダメ、人体への刺激も強いので注意が必要
・エタノール
除菌力は強い、アルコール度数が高い方が効果大、エアコン、畳、壁紙などにも使えて身体への害がない、カビ予防にも効果あり、火気厳禁
あと、重曹やオキシクリーンとか使えるみたいですが、個人的意見になりますが、上の三つを使い分けていて、それ以上どうにかするならば、プロの業者に頼んだ方がいいかと思われます。それぞれ素材との相性がありますので、注意しないといけません。
■ポイント
・胞子が飛ばないようにする。飛ばさないためには、早めの対処を!
・徹底的に取り除く、根元から殺菌、除去することが大切です。
・掃除後にしっかり乾燥
と、まあポイントを書きましたが、それが出来れば、毎年この話題はなくなりますよね。でも、ちょっとがんばれば少しでもよくなると思います。
■カビ掃除のNG
・擦る・・・カビの範囲を広げてしまうかも。素材の奥に押し込んでしまう恐れも。
・掃除機で吸う・・・吸い込まれた胞子が排気口から拡散してしまうかも。
・水ぶきだけする・・・洗浄効果が薄く、カビに水分を与えることに。
・お酢を使う・・・お酢がカビに効くといったことを聞いたことがあるかもしれませ
んが、カビにとって栄養を与えることになるかも。
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■最後に
健康面から考えてもカビって嫌ですよね。でも人にとって恩恵もあります。
カビの生息する環境、栄養を提供している(といっては何ですが)カビは人から恩恵に預かっていると言えるでしょう。なんだかんだと、持ちつ持たれつなのかなと思うところはあるのではないでしょうか。
とはいえ、カビは見えても、カビ毒は見えないと、発がん性とか、急性だけではなく慢性的な障害もあるかもしれません。チーズや味噌、醤油などの恩恵は有り難いですが、毒性のあるカビには気を付けたいですね。